ゾウの時間、私の時間

主に読書のメモになります。音声入力なので誤字脱字が多そう。

【読書メモ】単純な脳、複雑な私 池谷裕二

池谷裕二さんの単純な脳、複雑な私を読んだのでメモに残そうと思います。

 

 

 
  • 私が特に強調したい事は、サイエンス、特に実験科学が証明できる事は相関関係だけと言うことです。因果関係は絶対に証明できません。脳は相関が強いときに勝手に因果関係があると解釈してしまうのです。
  • 頭の中で勝手にゆがめてしまう傾向がある。脳はただ世界を見ているのではなくて、むしろ解釈している。
  • 脳の活動こそが事実、つまり感覚の全てであって、実際の世界、つまり真実については脳は知り得ない。
  • 人間の直感を司る脳部位は、大脳基底核大脳基底核は体の動かし方ををつかさどっている。例えば箸を持つなどだ。大脳基底核の特徴は2つあって、1つは無意識かつ自動的に行われ、しかもそれが正確だということだ。箸を持つの失敗する人はいないよね。2つ目は、1度では覚えないと言うこと。端を持つのも1回やっただけでは覚えれないよね。だから人間は訓練をたくさんすることで無意識的な判断を下すことができるようになる。それが直感。
  • 大人になっても一部の脳部位は成長する。1つは前頭葉もう一つは大脳基底核
  • ラの音だけを効かせたネズミは、ラの音以外は認識できない。縦ジマしかない部屋で猫を育てると、その猫は横ジマを認識できない。何が正しいとか何が間違っているとか言う基準は、結局は記憶から生まれる。
  • 感情と行動が矛盾すると不快なので、それを合わせようとする。感情と行動では、感情のほうがはるかに変更しやすいので、人は感情を変更する。
  • 進化の過程である生物学的形質が本来の目的とは違う目的に転用されるようなことがある。これを全適応という。たとえば鳥の羽。飛ぶためではなく、体温維持のために最初は進化した。
  • 共感もまた痛みの転用の結果。相手を思いやる温かい気持ちも痛覚から生まれてきている。
  • 脳は幽体離脱を生み出すための回路を用意している。でもこれはある意味当たり前のことで、自分を客観視すると言う事はつまり幽体離脱みたいなものだ。人は社会性を獲得するためにこの能力が必要。
  • 進化の過程で動物たちは他者の存在を意識できるようになった。そして次のステップで他社の仕草や表情を観察することによって、その行動の根拠や理由を推測できるようになった。逆にこの他者の行動の推測の仕方を自分に使えば、自分を観察することができるようになった。人に心が生まれたのは自分を観察できるようになったからかもしれない。
  • 人間の遺伝子は22,000個だけど、そのうち1000個がにおいの受容体に使われている。それだけ臭いと言うものは、生物の進化にとって重要だった。
  • 赤色の受容体は、人によって持っているタイプがちょっと違う。こういうことを遺伝多型という。血液型何かがそう。だから人によって赤色を検出する波長が違う。
 
☆☆☆
 
超面白かった(=゚ω゚)ノ
何回でも読みたくなるね。