【読書メモ】ソーシャルファイナンス革命 慎泰俊
慎 泰俊さんのソーシャルファイナンス革命 世界を変えるお金の集め方を読んだのでメモに残そうと思います。
ソーシャルファイナンス革命 ~世界を変えるお金の集め方 (生きる技術! 叢書)
- 作者: 慎泰俊
- 出版社/メーカー: 技術評論社
- 発売日: 2012/06/30
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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- 1974年、ムハマドユヌス氏はバングラデシュで悪徳金融業者に苦しめられていた女性たちに自分のポケットマネーを貸し始めた。誰もそのお金が返ってくるとは思っていなかったが、ほとんどのお金は返ってきた。その後、彼はグラミン銀行と言う金融機関を作った。
- 遠くない未来に、大学入学を考えている途上国の貧しい高校生は、インターネットを通じて先進国の大勢の人々からお金を集めることができるだろう。
- 先進国では共同体が弱くなっている一方、インターネットのネットワークにおいてはゆるく広い人間関係が形成されている。このように共同体の形態が変化している。この現場では、従来型のマイクロファイナンスはあまり機能しない。
- 開発途上国の金利が高い理由の1つに、途上国はインフレ率が高くなりやすいからと言う理由がある。インフレ率以上の値段で帰ってこないのであれば、誰も投資しない。
- 連帯責任の精度を作ることによって、人々は仲間を組むとき、返済能力のある人を組みたがる。こうすることによって、もともとが金融機関が負担していた情報発見のコスト、借り手側が負担することにより、資本コストを下げているのである。
- 金融は人間が経済生活を営むにおいて重要なインフラであり、それが存在することに意義は非常に大きい。しかしだからといってマイクロファイナンスが貧困削減の万能薬と言うわけではない。極度の貧困にある人々の中には、お金を借りてはいけない人々がいる。この人々にお金を貸す事は、借り手の生活を崩壊させ、さらに困窮させることすらある。
- ピアツーピアファイナンスのプラットフォームを構築するにおいて最も大切な事は、質の良いお金の受け手(資金調達者)を集めることだ。これがプラットフォームの存続を分ける重要なポイントとなる。
- 日本には国民金融公庫と言う非常に強力な貸し手がいる。この金融機関は個人の開業資金などについては、数千万円までは超低利子で貸してくれる。各地方公共団体には同様に好条件で企業支援として融資を行う金融機関が存在する。それらを利用せずにピアツーピアファイナンスを利用する理由はなんだろうか。
- 日本では個人が反復継続して誰かにお金を貸す事は禁じられている。だからピアツーピアのような会社が間に入ることで、個人でも誰かに反復継続的にお金を貸すことができる
☆☆☆
おもしろかった。この本が出版されたのが2012年。お金と人のつながりは、ますます面白いものになっている。まさにこの本が最後の上で指摘していた通りだね。想いがあるところにお金が集まっていくんだろう。
普通に生きていたらお金の借方なんて学ばないし、なんならお金を借りることって悪いっていう風潮があるよね。こういうのって教育で変えていかないといけないことだと思うんだよね〜。