ゾウの時間、私の時間

主に読書のメモになります。音声入力なので誤字脱字が多そう。

【読書メモ】アドラー心理学実践入門 岸見一郎

岸見一郎さんのアドラー心理学実践入門を読んだのでメモに残したいと思います。
  • アドラーは人間の悩みの全ては対人関係の悩みであると言っている。対人関係の悩みから脱却することができれば、幸福に近づくことができる。
  • アドラーは当時政治改革によって世界を変えていくことを目指しましたが、政治の現実を目の当たりにして政治ではなく、育児と教育によって個人の、人類の救済は可能だと考えました。
  • 怒りに駆られて大声を出すのではなく、大声を出すために起こるのです。不安なので外に出られないのではなく、外に出ないために不安と言う感情を作り出すとアドラーは考えます。目的があって、その目的を達成する手段を考えだす。怒りと言う感情があって怒るのではなく、誰かを自分の言うことを聞かせようとして怒りを使う。
  • 原因論ではなく目的論的に考えてことが大切。何かがあって何かをするのではなく、目的があって何かをする。すべての事は自分で決めている。
  • 今の自分が不幸なのは、過去に原因があるのではない。過去にある原因を変えることができないけど未来にある目的は変えることができる。
  • 人生が複雑なのではなく、私が人生を複雑にしている。そのために幸福に生きることをこんなにしている。人生についての意味付けを変えれば、世界は信じがたいほどシンプルになる。
  • 意味付けというのは人生や世界あるいは自分をどう見るかと言うこと。人は同じ経験をしても、その経験に全く同じ意味付けをする事は無い。
  • 世界や自分についての意味付けが変われば、世界との関わり方、行動までもが変わらざるを得ない。
  • 大切な事は何が与えられているかではなく、与えられているものをどう使うかであるとアドラーは言います。
  • 属性付与を受け入れる必要は無い。例えばあなたはいい子ねと親が子供に言う時、その言葉はあなたはいい子でありなさいと言う意味が含まれており、それが子供の性質を決めてしまうことがあるが、これには従わなくて良い。親が悲しむかもしれないけど、その感情は親が自分でなんとかしなければならない感情である。
  • 親であれ社会であれ、人がおしつけてくるイメージに自分は合わせる必要はないという勇気が必要で、そうすることで自由になることができる。また他人の目を気にして自分を実際以上に大きく見せる事は無い。ありのままの自分を見せると言う決心が勇気を作る。
  •  人からの評価に左右されないことは幸福になるために必要だけど、自分がどんな風であり、どう行動するかは他人との関係できまる。
  • 自分を好きになるためには、誰かの役に立っていると思えることが大切。自己犠牲や、自分のことを後回しにするという意味で、とかの人のために働くことが自分にとっての喜びになる。
  • 他人のために行動できないのは、これだけやってあげたのに、という見返りの気持ちが強すぎるから。これが邪魔して人のために何かをすることができなくて、結果として自分が役に立っているという認識が得られず、自分を好きになれない。
  • 自分がしたいことをすることが人の役に立つことになるのがいい。自分がしたいことでも、それによって人から認めてもらおうという気持ちがあればそれは自己満足。
  • アドラーは他の人を仲間であると考えた。仲間であるから共同体感覚を持て、その人に関心を持ち、さらには貢献しよう、協力しようと思える。
  • 他の人に援助を求めること、それが必要なことであれば恥ずかしいことではない。問題は、自分でしなければならず、かつ、できることまで他の人に依存して自分ではしないこと。
  • 仕事の課題、交友の課題、愛の課題、まとめて人生の課題という。
  • アドラーがいう劣等感コンプレックスは、劣等感とは違う。劣等感は自分が劣っているかのように感じることだけど、劣等感コンプレックスは〇〇だから〇〇できないという論理を日常生活の中で多用する。何かを始めようとするたびに、できない理由を探し、始める前からしないと決めている。
  • 人生の課題を解決するためには他者への関心が発達していなければなりません。なぜなら、この人生の課題は対人関係であり、対人関係に何か解決を要する問題が起こったときに、自分は何もしないけれど、他の人が自分のために何かをしてくれると思っている限り、人生の課題が解決されず、そのため人生はいよいよ困難なものになるからです。
  • 自分の過去の経験によって自分の人生が決定されるのではなく、過去の経験に与える意味によって自らの人生を決定していくのである。
  • この世で人に強制できないことがふたつあります。1つは尊敬でもう一つは愛です。私を尊敬しなさい、私を愛しなさいと人に知ることができないのは明らかですが、そうすることが可能だと思っている人もいます。自分で何かをしなければ尊敬されることも愛されることもありません。
  • アドラーはあらゆる関係は対等でなければならないと考えました。大人と子供も対等です。大人と子供が同じだといっているわけではありません。同じではないけれども対等であると考えるのです。
  • 人の課題に踏み込まないと言うことの幸福に生きるために忘れてはいけないことです。対人関係のトラブルはいわば、土足で人の課題に踏み込んだり組み込まれたりするときにおこります。援助を依頼されなければ何もしないことが最善です。もしもどうしても協力したいと思うのであれば、何か私にできることがありますかと言うふうに尋ね、何も言わなければ静観するのが賢明です。
  • 人に嫌われることを恐れて、他者の考えに合わせてしまう人は、自分が正しいと信じたことを主張するという責任を取っていないといえます。他人の評価を気にかけず、人に嫌われることを恐れないことこそ、自由に生きると言うことです。見方を変えれば自分のことを嫌う人がいると言う事は、自分が自由に生きているということの証であり、自由に生きるために支払わなければならない代償だということができます。