【読書メモ】脳はバカ、腸は賢い
藤田紘一郎さんの脳はバカ、腸は賢いという本を読んだので、メモとして残します。
- 生物に最初に備わった臓器は、脳でも心臓でもなく腸でした。ヒドラやイソギンチャク、クラゲなどの腔腸動物には脳がなく、腸が脳の役割までしていました。神経系にとって最初に特殊化した細胞、ニューロンと呼ばれる神経細胞が出現したのが腔腸動物の腸だったのです。
おもしろいね。そっか、消化器官がないと生物として生きることはできないから、脳より先に腸ができたのも当然かもしれないんだね。
- 食欲と性欲には密接な関係がある。ハエでも失恋すると、暴食したりアルコールをより多く摂取したりするということが科学雑誌のサイエンスで発表された。
人間とハエの共通点に笑った。
- 脳をうまく使いこなせていない
生物は40億年前に生まれ、まず腸ができ脳を獲得したのは現在から5億年くらい前のこと。生物の歴史でいば、8〜9割の期間は生物は脳を持っていなかった。
脳は食中毒素菌が入っている食べ物でも、食べろ、と指示をしますが、腸は菌が入ると吐き出したり下痢を起こしてからだから菌を排除しようとするんですね。
- 脳は死んでも腸の生命は終わらない。腸は独立して機能し続ける。しかし、腸が死ぬと脳も死ぬ。
- 人間の感情や気持ちを決定する物質のほとんどは腸で作られている。
- いくらアミノ酸が多く含まれる食品を食べても、腸内細菌のバランスが良くないと、脳内にセロトニンやドーパミンが増えてこない。
なるほどー。いくら栄養があったって、腸内細菌がいないと合成できないんですね。
- 体における幸せ物質のセロトニン量は全体で約10ミリグラム位ですが、その90%が腸に存在し、脳のほか体の各臓器に運ばれている。
☆☆☆
後半の話は、子育て論、糖質制限、トランス脂肪酸制限などの話が展開されていました。特に、糖質を制限することは腸にとっても良いみたいで、血糖値のコントロールは脳にとって関係あるものだと思っていた僕にとっては、すごくおもしろかった。
人類が誕生して約700万年。農耕民族になってたったの1万年。まだまだ僕たちの体は昔のままの体で、糖質をたっぷりと取りすぎる生活には適してないんだね。