ゾウの時間、私の時間

主に読書のメモになります。音声入力なので誤字脱字が多そう。

【読書メモ】宇宙がどうして始まったのかを読んで。

諸行無常が宇宙にも当てはまる。

 

どんなものにも原因がある。その原因は何かと探り付けていくと、原因となる出来事は必ず結果の前にしか起こらない。その原因となる出来事も、さらに前にあった別の出来事の結果でもある。だからこの世の中の出来事の原因を次々と辿っていけば、それはどんどんと時間をさかのぼっていくことになる。これを続けていけば最終的には雨中の始まりにある。

 

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標準ビックバン理論自体は、雨中が初期に熱い火の玉のような状態から始まったと言う前提のもとに作られている。ではその初期にあったとされる熱い火玉のような状態はなぜ出現したのだろうか。

標準ビックバン理論の中にこの答えは無い。今の科学ではこれらについて確実に正しいと認められた定説はない。

 

宇宙の成り立ちに関する理論として有望なものに、宇宙のインフレーション理論というのがある。

 

なぜこの説が有望視されているかと言うと、標準ビックバン理論では自然とも思えるような宇宙の初期状態について、ある程度説明ができるからだ。

 

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湯川秀樹素粒子の相互作用に関する新理論発表したのは1935年。戦後、湯川は日本人初のノーベル賞受賞した。その後、素粒子論は湯川の理論などを基礎にして目覚ましい発展をしていった。素粒子論を記述する基礎的な理論が、場の量子論である。

 

場の量子論は様々な素粒子の性質を記述することに関して驚くほどうまくいっている。素粒子に働く力として全部で4種類の力が知られている。電磁気力、弱い力、強い力、重力の4つだ。弱い力は原子の世界で顕著になる力のため、私たちの日常で気づくことは無い。重力を除く3種類の力、電磁気力、弱い力、強い力はすべて場の量子論の枠組みで取り扱える。

 

素粒子実験においてはいかに粒子を速く運動させるかが大きな課題になってい。高速の粒子を衝突させて、大事故を起こさせるほど、粒子の性質が浮き彫りになってくる。ヒッグス粒子が最近なって見つかったのも、これまでなかったほど大きなエネルギーで粒子を衝突させることができるようになったからである。

 

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波と言えば普通は何か物質あってそこを伝わっていくのだ。水面上の波は水がある場所で伝わる。音は空気中を空気の振動が伝わることによって伝わる。そう考えると光も何か物質を伝わるのみだと思いたくなる。

だから光を伝える媒介となる物質をエーテルと不明ながらも名付けた。

地球が自転しているし、さらには太陽の周りを公転しているので宇宙空間から見ると地上の物体を常に方向を変えながら運動している。エーテルが宇宙空間に静止しているなら、それに対して運動している地球上では、常にエーテルの風が吹いていることになる。するとエーテルが吹き付けてくる風上方向へは光の速さが少し遅くなり、風下方向は少し早くなるはずだ。

しかしどれだけ精密な測定をしても光の速さは地球の運動とは関係なく、常に一定だと言う測定結果しか得られなかった。

 

それどころか観測者が動いていても止まっていても、測定される光の速さは一定なのだ。

 

運動と言うものは何か他の物体との位置関係からしか決めることができない。すなわち運動というのは相対的な性質のものだ。一方、宇宙空間に静止するエーテルのようなものを考える事は、絶対的な基準を空間に付与することを意味する。そうした絶対的な基準がないと言うことから、アインシュタインの考えた理論は相対性理論と呼ばれる。

 

高速で運動する物体の時間がゆっくりと流れる事は、現在では高い精度で実験的にも確かめられている。時間や空間が誰にとっても共通のものと言うのは固定観念だ。時間約間は絶対的なものではなく観測者の運動状態によって変化する相対的なものだった。

 

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アインシュタイン一般相対性理論では重力なる空間を光が進むと、わずかに光の進路がまげられる。つまり光も重力によって重いものに引き寄せられるということだ。光には重さと言うものはないので単純に考えると重力の影響を受けるのはおかしなことだと思うかもしれない。ところが、重力の本質は時空間の歪みなので、歪んだ時空間を光が進めば自然進路は曲げる。

 

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余分な次元を隠すにはそれを小さく丸めてしまうと良い。例えば、紙ら2次元の表面を持っている、これを丸めて筒状にすると、1つの次元が丸まったことになる。丸める半径を人間に感知できないほど小さくすれば、それは線状の物体に見えることになる。